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 『ファイアーエムブレムif』(ファイアーエムブレム イフ)は、2015年6月25日にニンテンドー3DSで発売されたシリーズ第14作目である。本作のキーワードは「if(もしも)」。

ストーリー[]

平和を愛する白夜王国と、戦によって勢力拡大を目論む暗夜王国が対立する世界。

両国の緊張関係は極限に達し、大きな争いが起ころうとしていた。

白夜王国の王家に生まれ、暗夜王国で育てられた主人公は、

どちらの国とともに戦うかという、大きな決断を迫られる―。

(公式サイト 「About 『ファイアーエムブレムif』とは」より引用)

本作のルート構成について[]

 本作のパッケージ版は、内容の異なる2バージョンが同時発売され、後に第3のルートが有料DLCとして配信されるというシリーズ初の販売方法となっている。この節ではゲーム中で選択する事となる3つのルートについての説明を行う。各ルートへは「シナリオを6章まで進めた部分」で分岐が発生し、そこへ至るまでのマップ等は全て共通である。

『ファイアーエムブレム if 白夜王国』[]

 このバージョン(以下、「白夜王国編」)では、主人公は自身の生まれた国である白夜王国に味方する事となる。主人公は白夜王家のきょうだい達と力を合わせ、圧倒的な力を持つ暗夜王国の侵攻に対抗するというストーリーが展開される。パッケージ版あり。

 「白夜王国編」は従来型のキャンペーンシナリオ形式を採ってはいるものの、各章の合間に資金や経験値を入手することのできるフリーマップが導入されており、自由度の高いキャラクター育成を楽しむ事が可能である。

『ファイアーエムブレム if 暗夜王国』[]

 このバージョン(以下、「暗夜王国編」)では、主人公は自身の育った国である暗夜王国に味方する事となる。主人公は暗夜王家のきょうだい達と協力し、白夜王国侵攻に従軍しながらも、更なる争いを求める暗夜王国を内側から変革するために戦うというストーリーが展開される。パッケージ版あり。

 「暗夜王国編」は過去の大半の作品と同じく、キャンペーンシナリオ形式を採用している。「白夜王国編」とは異なり、章の合間にフリーマップでユニットの育成をする事はできず、これまでの作品と同じように、限られた資源でいかにして戦うかという点も重要になっている。難易度は「白夜王国編」よりもやや高い。

『ファイアーエムブレム if インビジブルキングダム』[]

 このバージョン(以下、「透魔王国編」)では、主人公は白夜・暗夜どちらの王国にも属さず、本作中で重要な役割を果たす歌姫アクアの導きによって辿り着いた「透魔王国」での戦いが描かれる。DLCのため、パッケージ版なし。配信開始日は2015年7月9日。本作「if」の発売当初はタイトルが発表されておらす、公式サイトでは「第3のルート」と称されていた。

 難易度は「白夜王国編」と「暗夜王国編」の中間程度で、ギミックが搭載されたマップが多い事が特徴。このバージョンでは章間のフリーマップが存在しているため、「白夜王国編」と同じような自由なユニット育成を行う事が可能である。

本作の商品構成[]

 本作の商品構成は非常に特殊であるため、この節ではそれらについて説明を行う。

  • パッケージ版『ファイアーエムブレム if 白夜王国』   希望小売価格:5,076円(税込)
 「白夜王国編」が入ったゲームカードが封入されており、「暗夜王国編」「透魔王国編」を遊ぶには、追加コンテンツとして購入する必要がある。価格はそれぞれ2,000円(税込)。
  • パッケージ版『ファイアーエムブレム if 暗夜王国』   希望小売価格:5,076円(税込)
 「暗夜王国編」が入ったゲームカードが封入されており、「白夜王国編」「透魔王国編」を遊ぶには、追加コンテンツとして購入する必要がある。価格はそれぞれ2,000円(税込)。
  • ダウンロード版『ファイアーエムブレム if』  価格:5,076円(税込)
 ダウンロード版は1種類のみで、ゲーム中でルートが分岐する「シナリオの6章まで進めた時点」で、「白夜王国編」「暗夜王国編」のどちらに進むかを選択する。この選択後、異なるルートを選ぶ事はできなくなる。選ばなかったルートや「透魔王国編」を遊ぶには、追加コンテンツとして購入する必要がある。価格はそれぞれ2,000円(税込)。
  • パッケージ版『ファイアーエムブレム if SPECIAL EDITION』  希望小売価格:9,900円(税込)
 「白夜王国編」と「暗夜王国編」が1本になった特製ゲームカードが封入されており、ゲーム中でルート分岐が発生するポイントでどちらかのルートを選択する。このバージョンの購入者は、「第3のルート」である「透魔王国編」を2016年6月30日まで無料でダウンロードできた。数量限定での出荷であったため、この記事の作成時点で既に出荷が終了している
 このバージョンのゲームソフトのパッケージは、「白夜王国」と「暗夜王国」のパッケージイラストを両面に配した特殊なものとなっており、特製のアートブックが付属したほか、TCG「ファイアーエムブレム0」の限定プロモーションカードが2枚封入された(そのうちの1枚は、他パッケージ版の早期購入特典と同じもの)。

ゲームの特徴[]

  • 主人公=マイユニット
 これまでのマイユニットの立場は、主人公を守る近衛騎士の一人(DS「新・紋章の謎」)であったり、主人公が率いる自警団の軍師(3DS「覚醒」)であったりするなど、ゲーム中のキャラクターとしての位置付けは作品に登場する一ユニット、もしくはダブル主人公といった存在だった。しかし本作ではこのマイユニット(本作のマイユニットのデフォルトネームは、男女ともに「カムイ」。)が主人公となっており、前作の「覚醒」と同じように、ゲーム開始時にマイユニットの姿かたちや声、成長の特徴等を決める事となる。
  • 「フェニックスモード」の導入
 前作「覚醒」で導入された「カジュアルモード」よりも更にカジュアルなゲームモードとして、このモードが本作から導入されている。前述のモードでは失ったユニットが次の章で復活していたのに対し、フェニックスモードでは失ったユニットがその場で復活するという仕様となっている。このモードは難易度ノーマルの場合にのみ選択可能である。
 本作のゲームモードはフェニックス・カジュアル・クラシック(過去作と同じく、失ったユニットが復活しないモード)。難易度は、簡単なものから順にノーマル・ハード・ルナティック。いずれも新規データでゲームを開始する時に選択する事になる。難易度やモードはゲーム中でも変更可能だが、難易度は下のものに変えてしまうと元に戻す事はできない。
  • 「竜脈」による地形操作
 本作ではマップの地形を操作するギミックとして、「竜脈(りゅうみゃく)」という要素が存在する。竜脈はゲーム中のいくつかのマップに登場し、竜脈を使用できるユニットが竜脈マスの上でコマンドを選択する事で効果が発動する。龍脈の効果は場所毎に固定であり、通行のできない場所に橋を架けたり、水を干上がらせて通常の陸上ユニットが移動可能な地形にするなどの効果や、一定範囲のユニットにダメージを与えたりする効果などが存在する。
 この竜脈は白夜・暗夜の王族ユニットが使用できるほか、追加コンテンツ「見えざる史実 後編」で入手できるアイテムを使用する事により、他のユニットでも使用が可能となる。
  • 攻陣・防陣システム
 前作「覚醒」のデュアルシステムを発展させたものとして、本作では攻陣(こうじん)・防陣(ぼうじん)のシステムが導入された。攻陣は攻撃側ユニットに他のユニットが隣接している状態で戦闘に突入すると発生するもので、攻撃時に追撃する事によって追加ダメージを与える事ができる。防陣はユニットを他のユニットの居るマスと同じ位置に移動させ、2人で1ユニットの状態にする事が可能である。この状態になると、前衛となっているユニットのステータスには補正が発生し、後衛のゲージが貯まれば攻撃のダメージを0にすることができる。またこの状態では、攻陣で発生する敵の追撃を必ず防御する事が可能となる。
 本作のこのシステムで最も特徴的な点は、前作では味方しか使用できなかったデュアルシステムとは異なり、敵のユニットもこのシステムを利用してくるという事である。前作のデュアルシステムは非常に粗削りなものであったが、本作は攻陣・防陣と機能を分け、敵にも利用させたため、ゲームに新たな戦略性が加わる事となった。
  • 支援Sによる結婚システムの続投
 本作では前作「覚醒」に引き続き、ゲーム中でカップルが成立するシステムが実装された。カップルが成立する事によりゲーム中に登場する「子世代ユニット」も存在する。本作の子世代ユニットは母親にあたるキャラクターの髪色を受け継いだグラフィックで登場するが、一部ユニットの髪色は固定である。その他の部分は前作の子世代ユニットとほぼ同じで、外伝マップのクリアによって加入し、両親のスキルの一部を引き継ぐ事が可能である。
 また本作では、男女それぞれ1キャラクターに同性婚の可能なキャラクターが存在する。この事はゲーム発売前から明らかにされ、ゲーム情報を取り扱うメディアの記事となったりするなどした。
  • タッチパネルを使用したキャラクターとの「ふれあい」
 日本のファンの間では、任天堂『ポケットモンスターX・Y』での類似のシステムになぞらえて「パルレ」とも呼ばれているシステムが本作には存在する。このシステムの正式な名前はゲーム内では判明していない。
 本システムでは3DSの下画面に表示されるキャラクターの顔をタッチペンで触り、親密度を上げる事が可能である。キャラクターは何種類かの反応をボイス付きで返し、配偶者のキャラクターはより親密な台詞(際どいものも含む)を返してくれる事となる。このシステムは使用必須のものではなく、ゲーム中で一切使用する事が無い場合でも進行には全く関係が無い。

追加コンテンツ[]

 本作では前作「覚醒」に引き続き、追加コンテンツ(以下、DLC)が数多く配信されている。

追加マップ第1弾 (配信開始日:2015年7月23日~8月20日)[]

 第1弾では、経験値や資金等を効率的に入手できるマップの他、特殊なクラスチェンジ用アイテムを入手できるマップや専用のキャラクターを使用して攻略するマップ等が存在する。また、前作「覚醒」と本作「if」のストーリーを繋ぐ前日譚マップも配信されている。この弾はマップ「覚醒との邂逅」のみ、無料でダウンロード可能。

追加マップ第2弾 (配信開始日:2015年9月17日~10月8日)[]

 第2弾では、特殊なクラスチェンジアイテムを入手できるマップの他、全作品に登場するキャラクター「アンナ」を加入させる事のできるマップが配信されている。この弾で配信されたクラスチェンジアイテムにより、FC「暗黒竜と光の剣」やFC「外伝」以来の登場となるクラス「シューター」「魔女」の使用が可能となった。また、本作の次回作となる3DS「Echoes もうひとりの英雄王」は、先に触れた「外伝」のリメイク作品であった。この弾は「アンナの贈り物」のみ、無料でダウンロード可能。

追加マップ第3弾 (配信開始日:2016年3月4日~3月23日)[]

 第3弾では特殊なクラスチェンジ用等をアイテムを入手できるほか、人気キャラクターの特殊なイベントイラストや、親世代ユニット・親子ユニットの追加の会話などを見る事ができるマップが配信されている。また、全6マップのセット配信となる「泡沫の記憶編(うたかたのきおくへん)」では、「別のif(もしも)の世界」を題材として、子世代ユニットに焦点を当てたストーリーが展開される。この弾では「アンナの贈り物2」のみ無料でダウンロード可能。

登場人物[]

ゲーム外での展開[]

関連商品[]

脚注[]

関連リンク[]

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